Vol.106
更新日:2023.09.15
雨漏りや日射熱、結露を防ぐ
屋根リフォーム成功のポイント
外装リフォーム
- 外装リフォーム
- 断熱
- 省エネ
目次
屋根を適切に点検・メンテナンスして、暮らしや構造も守る
近年は短時間のうちに豪雨が集中し、想定以上の水害を引き起こすケースが増えています。そんな台風シーズンが到来する前にチェックしておきたいのが屋根。普段なかなか目にとまる機会が少ないために気が付きにくいですが、紫外線や日射熱にさらされて想像以上に劣化が進んでいたりするものです。
屋根は、雨を防ぐだけでなく、その内側に断熱材を適切に施工することで、日射熱や結露が家屋に及ぼす影響を軽減することができ、室内環境の快適性や構造の耐久性についてもしっかりと守ってくれます。
早い段階で点検・補修しておけば、大がかりなリフォームに至らず、屋根の寿命を延ばすことも可能。また屋根の状態を把握しておくことで、怪しい訪問業者のセールストークに惑わされる心配もなくなります。
屋根は、雨を防ぐだけでなく、その内側に断熱材を適切に施工することで、日射熱や結露が家屋に及ぼす影響を軽減することができ、室内環境の快適性や構造の耐久性についてもしっかりと守ってくれます。
早い段階で点検・補修しておけば、大がかりなリフォームに至らず、屋根の寿命を延ばすことも可能。また屋根の状態を把握しておくことで、怪しい訪問業者のセールストークに惑わされる心配もなくなります。
主な屋根リフォームの工法と予算の目安
屋根のリフォームには、おもに「屋根塗装」「屋根重ね葺き(カバー工法)」「屋根の葺き替え」という3種類の工事があります。それぞれのメリットや特長、費用の目安などをご紹介します。
◎屋根塗装
スレートやガルバリウム鋼板など屋根材の表面を洗浄し、適切な塗料を塗布して、紫外線や雨、コケやカビなどから保護します。使用する塗料によって費用や耐用年数が異なるので、どれを選ぶかはプロとよく相談することをお勧めします。
⇒塗料の種類と単価、耐用年数の目安
・ウレタン 1,200~2,200円/㎡ 耐用年数6〜10年
・シリコン 1,600~3,500円/㎡ 耐用年数8〜15年
・ラジカル 1,800~4,500円/㎡ 耐用年数12〜15年
・フッ素 4,300~4,800円/㎡ 耐用年数15〜20年
・無機 4,000~5,500円/㎡ 耐用年数15〜25年
◎屋根重ね葺き(カバー工法)
「屋根材は劣化しているが、下地までは傷んでいない」という場合は、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねるカバー工法がお勧めです。解体や廃材処理などの作業がないため、騒音やホコリが立ちにくく、工事にかかる費用・期間を抑えられるというメリットがあります。また屋根材が二重になるため、遮音性や断熱性も向上します。
⇒費用の目安:50~150万円程度
◎屋根の葺き替え
既存の屋根材を撤去して、新しい屋根材を設置します。下地の状態までしっかり確認できるため、防水シートや下地の板まで交換して屋根全体の耐久性を高めることができます。
⇒費用の目安:70万円以上
いずれの工法でも、施工面積や劣化状況、足場の必要性などによって見積金額が変わってきます。事前に現場の調査をしっかりおこない、適正な見積書を出してもらうようにしましょう。
◎屋根塗装
スレートやガルバリウム鋼板など屋根材の表面を洗浄し、適切な塗料を塗布して、紫外線や雨、コケやカビなどから保護します。使用する塗料によって費用や耐用年数が異なるので、どれを選ぶかはプロとよく相談することをお勧めします。
⇒塗料の種類と単価、耐用年数の目安
・ウレタン 1,200~2,200円/㎡ 耐用年数6〜10年
・シリコン 1,600~3,500円/㎡ 耐用年数8〜15年
・ラジカル 1,800~4,500円/㎡ 耐用年数12〜15年
・フッ素 4,300~4,800円/㎡ 耐用年数15〜20年
・無機 4,000~5,500円/㎡ 耐用年数15〜25年
◎屋根重ね葺き(カバー工法)
「屋根材は劣化しているが、下地までは傷んでいない」という場合は、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねるカバー工法がお勧めです。解体や廃材処理などの作業がないため、騒音やホコリが立ちにくく、工事にかかる費用・期間を抑えられるというメリットがあります。また屋根材が二重になるため、遮音性や断熱性も向上します。
⇒費用の目安:50~150万円程度
◎屋根の葺き替え
既存の屋根材を撤去して、新しい屋根材を設置します。下地の状態までしっかり確認できるため、防水シートや下地の板まで交換して屋根全体の耐久性を高めることができます。
⇒費用の目安:70万円以上
いずれの工法でも、施工面積や劣化状況、足場の必要性などによって見積金額が変わってきます。事前に現場の調査をしっかりおこない、適正な見積書を出してもらうようにしましょう。
ベランダや雨樋(あまどい)も同時に点検してもらいましょう
屋根のリフォームの際には多くの場合、足場が架けられます。この機会を利用して、ベランダやバルコニー、ふだん点検しづらい雨樋などの部位もチェックしてもらうことをお勧めします。
ベランダやバルコニーには、雨水が浸透しないように特殊なシートや塗料によって防水層が設けられています。しかし、紫外線や雨水にさらされるうちに劣化して、表面にひび割れや損壊、コケなどが発生してしまいます。そして、このひび割れなどから、雨水が侵入し、バルコニー下の居室が雨漏りするということもあります。
また、ベランダやバルコニーには雨水が排水口に流れるように傾斜が付けられているのですが、表面に劣化が生じ、コケなどが生えてしまうと水が流れず、溜まりやすくなります。あらためて防水工事を行い、下地から防水層を作り直すことによって、雨水が浸透しにくく、適切に排水できるようになるのです。
雨樋も、台風や暴風雨、積雪などによって、ゆがんだり破損してしまうことがあります。また最近では、昨年6月の雹(ひょう)害で、雨樋に穴が開くというケースもありました。雨樋から雨水があふれたり、漏れたりして雨漏りを引き起こす場合もあるので、必要に応じて新しい雨樋に交換することが大切です。
ベランダやバルコニーには、雨水が浸透しないように特殊なシートや塗料によって防水層が設けられています。しかし、紫外線や雨水にさらされるうちに劣化して、表面にひび割れや損壊、コケなどが発生してしまいます。そして、このひび割れなどから、雨水が侵入し、バルコニー下の居室が雨漏りするということもあります。
また、ベランダやバルコニーには雨水が排水口に流れるように傾斜が付けられているのですが、表面に劣化が生じ、コケなどが生えてしまうと水が流れず、溜まりやすくなります。あらためて防水工事を行い、下地から防水層を作り直すことによって、雨水が浸透しにくく、適切に排水できるようになるのです。
雨樋も、台風や暴風雨、積雪などによって、ゆがんだり破損してしまうことがあります。また最近では、昨年6月の雹(ひょう)害で、雨樋に穴が開くというケースもありました。雨樋から雨水があふれたり、漏れたりして雨漏りを引き起こす場合もあるので、必要に応じて新しい雨樋に交換することが大切です。
築10年を経過したら屋根の点検・メンテナンスを
屋根の劣化を放置していると、雨漏りに気づかなかったり、小屋裏で腐朽が進行したりと、被害が大きくなり、直すための工事も大掛かりなものになってしまいます。適切に屋根をケアするためには、築10年前後で一度、点検してもらうことをお勧めします。
また断熱塗装・遮熱塗装・断熱リフォームなど屋根の断熱・遮熱対策をする場合、軽量な屋根材に葺き替えるなど屋根の耐震化リフォームを行う場合、その地域でリフォームを手掛けているリフォーム業者であれば、自治体の補助金制度を利用できることもあります。屋根のリフォームを検討する際には依頼先の業者に相談してみるとよいでしょう。
ポラスでは、屋根、外壁などの外回りだけでなく、リビングやキッチン、浴室など屋内のリフォームについても、長期にわたる住まいのメンテナンスのご相談をお受けしています。お気軽にお問い合わせください。
【著者プロフィール】
渡辺圭彦 / 住宅ジャーナリスト
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、2004年よりフリーに。全国の住宅、工務店、建築家を取材して回るエディター&ライターとして活動中。著書に「住まいの進路相談室」(扶桑社)など。
また断熱塗装・遮熱塗装・断熱リフォームなど屋根の断熱・遮熱対策をする場合、軽量な屋根材に葺き替えるなど屋根の耐震化リフォームを行う場合、その地域でリフォームを手掛けているリフォーム業者であれば、自治体の補助金制度を利用できることもあります。屋根のリフォームを検討する際には依頼先の業者に相談してみるとよいでしょう。
ポラスでは、屋根、外壁などの外回りだけでなく、リビングやキッチン、浴室など屋内のリフォームについても、長期にわたる住まいのメンテナンスのご相談をお受けしています。お気軽にお問い合わせください。
【著者プロフィール】
渡辺圭彦 / 住宅ジャーナリスト
1970年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、扶桑社「新しい住まいの設計」編集部に勤務。その後、(株)ハウジングエージェンシーを経て、2004年よりフリーに。全国の住宅、工務店、建築家を取材して回るエディター&ライターとして活動中。著書に「住まいの進路相談室」(扶桑社)など。